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2025年09月30日
横浜商科大学
岩手・田野畑村で「地域おこし協力隊」をプチ体験!
秋山ゼミが2泊3日の合宿で地域活性化を提言
観光マネジメント学科の秋山友志准教授より、ゼミナール合宿についての報告がありましたので、紹介します。

秋山ゼミが、岩手県田野畑村で「おためし地域おこし協力隊」を実施
観光マネジメント学科の秋山友志准教授と3年生9名で構成される秋山ゼミが、9月17日から19日の2泊3日で岩手県田野畑村にてゼミ合宿を行いました。
今回の合宿は、総務省の「おためし!地域おこし協力隊<プチ体験>」プログラムを活用して実現したものです。本プログラムを企画・運営したNPO法人仕事人倶楽部をはじめ、 田野畑村の事業者や地域住民の方々、役場協力のもと、参加学生は村の特産である酪農体験や観光業に関するプログラムに参加し、地域の方々との交流を深めました。
最終日には、合宿での体験から得た学びを活かし、学生が田野畑村の観光と地域おこし協力隊についてプレゼンテーションを行いました。
提案は「みちのく潮風トレイルを訪れるインバウンド観光客の取り込み」や「民泊の促進」「語り部の活用」「ナイトツアーの実施」など、学生ならではの斬新な視点に満ちたものでした。


岩手県田野畑村の魅力
岩手県の沿岸北部に位置する田野畑村は、人口約2,800人、約1,300世帯の農山漁村です。平地はわずか16%ほどで、村の大部分が山林に覆われています。
村の東側は太平洋に面しており、三陸復興国立公園に指定された海岸線には、「北山崎」や「鵜の巣断崖」といった、雄大な断崖と青い海が織りなす絶景が広がっています。
《主要産業と特産品》
基幹産業は漁業と酪農を中心とした第一次産業です。漁業では、養殖ワカメやコンブなどの海産物が豊富に水揚げされます。内陸部では広大な牧草地を利用した酪農が盛んで、牛乳やアイスクリーム、ヨーグルトといった乳製品は村の特産品です。
また、あまり知られていませんが、田野畑村は鴨鍋で有名な「あい鴨」の生産量が日本一を誇ります。
《観光資源》
優れた景観資源に加え、小さな漁船で断崖を巡る「サッパ船アドベンチャーズ」や「みちのく潮風トレイル」のガイドなど、体験型観光にも力を入れています。
※田野畑村の概要については、「THEいわてDAY」(ページリンク)をご覧ください。


秋山准教授からの報告
地域おこし協力隊は、その地域への移住と就業が前提となる制度のため、これから進路選択を経て、社会に出ようとする大学3年次生9名のゼミ生にとっては、少しハードルが高いものではありましたが、学生ならではの視点と純朴な感覚で、田野畑村の方々と初対面ながらすぐに打ち解け、とても良いコミュニケーションと交流ができていたのには、驚きました。
1日目の夜から2日目の昼までは、ややしっかりとした雨が降りましたが、それ以外は天候にも恵まれて、私にとっても、2011年の震災以降、訪れていなかった三陸、特に震災後にも豊かな村の自然とともに暮らす田野畑村の方々がとても愛おしくなりました。
田野畑村のみなさん、ご縁を頂いた関係者のみなさんに感謝いたします。


合宿でのプログラム内容
<1日目>
・盛岡駅で集合、村のバスにて、田野畑村へ移動
・田野畑村役場にてオリエンテーション
・北山崎(三陸復興国立公園;日本交通公社全国観光資源評価「自然資源・海岸の部」特A級)見学
・北山崎ビジターセンター訪問(NPO法人 体験村・たのはたネットワーク担当者によるレクチャーと意見交換)
・羅賀荘にて田野畑村関係者との交流会・宿泊
<2日目>
・羅賀荘にて客室・宴会場清掃、夕食会場準備の業務補助体験
・道の駅たのはた思惟の風にて昼食
・放牧型酪農「山地酪農」(田野畑山地酪農牛乳株式会社)での酪農体験・チーズ作り体験
・羅賀荘にて夕食後振り返りワーク
<3日目>
・サッパ船アドベンチャーズ乗船体験
・番屋群見学(NPO法人 体験村・たのはたネットワーク担当者によるレクチャーと意見交換)
・村の定食屋(浜茶や食堂)にて昼食
・田野畑役場にて学生によるプレゼンテーション・意見交換会・修了式
・村のバスにて盛岡駅へ


用語解説
●地域おこし協力隊
地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。隊員は各自治体の委嘱を受け、任期はおおむね1年から3年です。
・総務省webサイトより 「地域おこし協力隊」ページリンク
こちらのページで「おためし!地域おこし協力隊<プチ体験>」プログラムについても紹介されています。
●山地酪農
山地(やまち)酪農の牛乳は、輸入した穀物飼料や農薬を使用することなく、二ホンシバを中心とした年間50種類以上の野草をたべ、その土地の地形を活用して年中放牧するという、持続可能な酪農方法から生まれた牛乳です。四季により変化するのが特徴です。
・田野畑村webサイトより 「山地酪農牛乳」ページリンク
●サッパ船
三陸の漁師がウニ漁やアワビ漁、その他、小規模な刺し網漁などに使用する小型の磯舟(24~26尺=7~8mの8名乗りの漁船です)。かつては、手漕ぎでしたが今は船外機を使っています。
・番屋エコツーリズムWebサイトより 「サッパ船アドベンチャーズ」ページリング
●みちのく潮風トレイル
青森県八戸市から福島県相馬市までの太平洋沿岸をつなぐロングトレイルです。
その最大の魅力は、海の景観をダイナミックに感じるスポットの豊富さ。
日本一美しい断崖やリアス海岸ならではの風景、恵み豊かな世界三大漁場など見どころが目白押しです。
・環境省 東北地方環境事務所webサイトより「みちのく潮風トレイル」ページリンク
- 問い合わせ先
- 横浜商科大学 商学部 観光マネジメント学科
秋山 友志 准教授(教員紹介へリンク)
- 発信部署
- 横浜商科大学 IR・情報メディア部 大学広報係
TEL:045-583-9058 / FAX:045-571-3913