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2026年02月25日
横浜商科大学

「グローバルマーケティング」(内田学教授担当)に、安西美幸氏(株式会社和光 営業企画部マネージャー)をお招きし、「グローバル時代のブランド戦略 ― 和光が目指すグローバルとは ―」の演題にて講演していただきました。

本学商学科の内田学教授より、ゲスト講師による授業についての報告がありましたので紹介します。


2025年12月19日(金)の「グローバルマーケティング」の授業に、ゲスト講師として安西美幸氏(株式会社和光 営業企画部マネージャー)にお越しいただき、「グローバル時代のブランド戦略 ― 和光が目指すグローバルとは ―」の演題で、お話いただきました。

講義概要

本講義ではまず、「グローバルマーケティングとは世界市場を一つの視点で捉え、世界中で共通の価値を伝えること」であるとの定義が示されました。そのうえで、グローバル戦略における「標準化」と「適応」のバランスの重要性が解説されました。

和光の事例では、下記のような具体例が紹介されました。

【標準化】
・店舗の世界観
・おもてなしの精神
・商品そのもの

【適応】
・決済方法
・多言語対応
・特典設計


逆転の発想:「海外へ出る」のではなく「世界から来てもらう」店舗へ。


特に印象的だったのは、和光のグローバル観です。それは「海外へ出ていく」のではなく、“世界中から来ていただくことがグローバル”という発想です。銀座という立地を活かし、「ここにしかない」という希少性を強みに転換する戦略は、従来の海外展開型グローバル戦略とは一線を画しています。 また、インバウンド顧客の購買心理や意思決定プロセスも整理され、SNS・口コミによる事前検索から来店、購入後のシェアまでを設計することの重要性が示されました。さらに、小売店舗そのものを「文化を伝えるメディア」と捉える視点は、理論と実践をつなぐ示唆に富む内容でした。

日本ブランドが歩むべき未来への提言

1.「来てもらうグローバル」という新しい概念
海外出店ではなく、“日本でしか体験できない価値”を磨くことがグローバル化である という逆転の発想は、日本ブランドの可能性を再定義するものでした。

2.小売戦略=グローバル戦略
販売現場の質、接客力、店舗体験がそのままグローバル競争力になるという指摘は、理論を超えた実践的示唆でした。

3.今後の方向性
講義終盤では、日本ブランドが目指すべき方向として
・円安だけで終わらせない
・ブランドとして守るべきものを大切にする
・コミュニケーションを恐れない
・インバウンド客のデータマーケティングを進める という提言が示されました。
「外資にない良さの維持とブランドへの矜持が大切」という言葉は、学生に強い印象を残しました。

受講した学生の感想

講義後、学生からは多くの感想が寄せられました。

●今回の講義を通して、和光の小売戦略は、単に商品を販売するのではなく、顧客にどのような体験を提供するかを重視している点が強く印象に残った。ものを買う際に店員の話を聞いたり、空間の雰囲気を感じたりすること自体が価値になるという考え方は、インターネットで簡単に買い物ができる現代だからこそ重要性が高まっていると感じた。小売店の価値は「体験」にあるという言葉は非常に納得感があった。(2年次生男子学生)

●外国人観光客は、旅前に購買目的がある程度決まっているが、高級品ほど現地で最終決断をすることが多い。その意思決定の際、来店のきっかけ作りとして、ショーウィンドウの展示にも力を入れているという点から、商品や接客以外にも、体験する楽しさを提供するプロモーションが重要であると感銘を受けたと同時に、今後マーケティング分野の仕事を目指す私にとって、学びが得られる講義であった。(3年次生女子学生)

●私は、株式会社和光の安西様のお話の中にあった、「来てもらうグローバル」という理念に感銘を受けました。その考え方が、小売店としてのグローバル戦略の一つの完成系だと感じたためです。(2年次生男子学生)

●今回の講義を経て、日本独自の良さを維持しつつ、データを活用したマーケティングを恐れずに推進する姿勢こそが、これからの日本の小売業が目指すべき道であると感じた。ブランドへの誇りを持ち、世界に挑む安西さんの姿勢を、今後の自身の生活にも活かしていきたい。(3年次生女子学生)

●和光の戦略で重要な部分は標準化と適応のバランスにあると感じた。銀座の本店が持つ「誠実さ・温かさ」といったブランドアイデンティティや「おもてなしの精神」を標準化された共通価値として守り抜く一方で、決済手段や多言語対応といった実務面では徹底して顧客に適応させている。この標準化と適応のバランス感覚の部分が外資系ブランドには少ない、日本独自の強みであると感じた。 (3年次生男子学生)

●今回の講義はたくさんの驚きがあった。お話を聞く前では企業が発展していくためには、海外進出を行っていくことが重要だと思い込んでいた。しかし、今回のお話で世界に進出することだけではないことを知れた。途中にあった、社長庭崎さんの「一店舗しかないことが強み、その店舗がある地方まで行かないと買えないのが面白い」という言葉に和光という企業の戦略が隠されていることを知ることができ、また違う視点からグローバル・マーケティングを考えることができた講義だった。(2年次生女子学生)

問い合わせ先
横浜商科大学 商学部 商学科
内田 学教授(教員紹介へリンク
発信部署
横浜商科大学 IR・情報メディア部 大学広報係
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