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概要

ビジネスフロンティア

31パーソナルメディアの可能性インターネットの登場により、個人と個人が双方向に情報をやり取りできる、メディアのパーソナル化が進みました。「パーソナルメディア」、すなわちSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)やツイッター、ブログといったソーシャルメディアの書き込み一つひとつが、今や消費行動に大きな影響を与えています。広告よりも、実体験に基づく本音の方が信頼に値する情報と捉えられているからです。旅行も商品と考えると、旅行代理店やガイドブックなどから得る情報よりも、パーソナルな情報=体験者の口コミの方が信頼できるといった、同じような変化が起きていると言えます。「トリップアドバイザー」をご存知でしょうか? 旅行に関する口コミの世界最大級のウェブサイト。世界中の旅行者から集まった2億件を超える投稿写真付きの口コミを参考にでき、ホテルや航空券などの料金比較や予約も可能。サイトの利用者は月間2500万人にも上るとされています。口コミを見た人は、その内容が役に立ったかどうか評価ポイントを付けることもでき、双方向コミュニケーションが取れるしくみになっていることも、人気の理由だと思います。大切にされる共有と共感パーソナルメディアで重要視されるのは「共有、共感」です。若い人たちの行動を観察していると、旅行先に着くとまず「You Tube」に短い動画をアップします。さらに観光地を背景に自撮りをして、ブログやフェイスブックにアップします。そのようにして多くの人と旅行のシーンを共有し、共感を喚起して「いいね!」を押して貰うという、 ”人とのつながり“ を非常に大事にする考え方をソーシャルメディアの発達が叶えるパーソナルな体験旅行って「いいね!」「メディアの使用によって、人々の生活がどう変化していくのか」。消費者行動研究を続けて来た細江哲志氏。自らもバックパッカーとして多くの旅行体験を持つ氏の目から見た、メディアの革新と発展が観光に与えた影響や、今後生まれる新たな観光ビジネスの可能性についてお伺いしました。横浜商科大学商学部 観光マネジメント学科専任講師細江哲志氏