ブックタイトルビジネスフロンティア2016
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ビジネスフロンティア
1「観光」の持つ力とは羽田 言うまでもなく、「観光」は一つの観点から語り切れるものでは到底ありません。人、地域、国、世界のレベルにおいて、観光の関わりは大変意義深く、効果が大きいものです。そうした「観光の持つ力」について、まずお聞きしたいと思います。田川 もともと観光の語源は、「国の光を観る、観せる」というものです。中国の「易経」という儒教の経典に出てくるものですが、昨今の「観光」は少々狭く捉えられているように感じています。本来、「国々の誇り、魅力、素晴らしさを広く内外に伝える働きを担う」ということが、いつの頃からか忘れ去られ、「単なるレジャー活動」という一側面ばかりに目が行っているように思えます。羽田 「観光立国」の動きをみても単に経済活動という面のみから捉えられている印象が私にはあります。観光はもっと広がり経済、文化、情報が自由に行きかうグローバル社会が進展する中、2000万人に迫る勢いでインバウンドが加速し、「イン(外国人の訪日旅行)」と「アウト(日本人の海外旅行)」あわせた国際交流人口4000万人の目標達成が現実のものとなってきた現在、日本経済活性化の切り札として「観光の力」への期待が非常に高まっています。「明確なグランドデザイン」の必要性を説くJTB会長・田川博己氏を、横浜商科大学商学部長・羽田耕治氏が訪ね、オリンピックイヤーである2020年、さらに国際観光客数18億人が推定される2030年を見据えた「日本の観光のこれから」について語り合いました。日本の観光はどこへ向かうのか?●対談羽田耕治氏横浜商科大学商学部長 教授(専攻 観光地計画)株式会社ジェイティービー代表取締役会長一般社団法人日本旅行業協会会長公益社団法人日本観光振興協会副会長田川博己氏