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概要

ビジネスフロンティア

9宍戸 第一線で働く先輩たちから、対話形式で「現場の声」を聞けるので、OGの藤野さんは就職の参考になったのでは?藤野 私は日本空港ビルデング(株)という、羽田空港のターミナル会社に就職したのですが、講演会では成田国際空港(株)の若手・先輩社員から、空港運営の業務内容のほか、免税店の拡大やLCCの乗り入れなど、今まさに直面している空港を取り巻く状況の変化についてお話を伺うことができたので、就職活動の助けになりました。宍戸 藤野さん達は「観光教育の人材育成」の研究もしましたね。藤野 はい。観光学部生は、観光業に1~2割しか就職しないという話を聞き、驚いて始めました。研究の一環として、観光学部の4年生約100名にアンケートを取ったところ、就職したくても出来なかったのではなく、観光を生かせる別の道を自ら選んでいたのです。観光を学ぶことで「幅広い教養や視野」が得られた学生が多かったのです。観光学部は観光業界に人材を送るためだけにあるのではなく、「観光の重要性を社会に訴えていくための学びの場でもある」という気付きがありました。宍戸 観光学はあらゆる業界で生きてくるものです。その意味で、観光を学んだ多くの学生が新しい分野に飛び込んでいき、観光の可能性を広げていってもらいたいとの思いが私にもあります。フィールドワークで誘客を提言宍戸 フィールドワークは、フィードバック型の活動です。まず勉強会を開き、現場を視察し、魅力や課題を発見する。そして地域活性や誘客につながるアイデアを出し合い、現場の方々と意見交換会を開き、最後に提言をさせていただくというものです。藤野 平成24年当時は、ニューツーリズムの産業観光として川崎の工場夜景が注目されていたので、バスツアーを組んで工場見学に行きました。その後、誘客のためのアイデアを出し、「地域から発信せよ! 川崎の観光資源」と題した企画書を川崎産業振興協議会にお渡ししました。フィールドワークは学生目線で地域貢献できる、とてもいい機会だと思います。田口 昨年は「東京オリンピック・パラリンピック」をテーマに、様々な観光客が訪れることを想定して開催予定地を回りました。駅の外国語表記やバリアフリーの課題などを競技大会組織委員会に発表し、意見を交換しました。富永 「今後も学生と積極的に連携していきたい」と言っていただいているので、大会観光の重要性を社会に訴え学生一人ひとりが観光大使になる