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鶴見区工業会取材③「谷川油化興業株式会社」

2017年11月06日 10:00

 20153月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、その後、様々な事業で協力しています。その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で工業会所属企業を紹介する記事を商科大の学生記者が担当しています。

 今回は、谷川油化興業株式会社に伺いました。取材を担当したのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽地域産業研究所研究員、学生スタッフ大宮(商学科2年)です。

 

【会社の概要、沿革】

 谷川油化興業株式会社は、戦後間もない1949(昭和24)年、創業者の谷川六良が、駐留米軍に供給するためのブレーキオイルに着目し、東京・鮫洲に谷川油化研究所を発足したことが始まりです。その後、1957(昭和32)年に鶴見区に工場を新設し、1959(昭和34)年に谷川油化興業株式会社を設立。以来、オートケミカル用品のパイオニアとしてオリジナルブランドである「TCL」を主軸に、自動車関連の化成品を中心として開発・製造し、全国の整備工場やカーショップ等へ供給してきました。2014(平成26)年には自動車部品の専門商社であるSPK株式会社グループの傘下となったことで、ますますの事業拡大に務めています。

また、国内だけでなく、中近東や東南アジア・ロシア・中国などの海外シェアも拡大しており、特にロシアでは、近年クーラント(不凍液)の品質の高さによる人気が高まっているそうです。


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(左より、取材を受けて下さった中田社長、飯吉取締役、山田技術開発部長、杉岡工場長)

 

【主力ブランド】

主力ブランドである「TCL」とは、Tanikawa Chemical Laboratory の頭文字をとったもの。ブレーキフルード、クーラント、シャーシ塗装剤、クリーナー、整備用品等、幅広い製品ラインナップで顧客のニーズに応えています。なかでも、売り上げの3割を占めるブレーキフルードは、原料のグリコールやグリコールエテールの蒸留精製からブレーキフルードの一環生産を自社工場内で行っており、安全性の高い製品として顧客から信頼を得ています。多い時には一日に18L缶1000缶が出荷されることもあるそうです。


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(主力商品のTCLブレーキフルード)

 

中田社長は、経営ポリシーとして品質第一を掲げ、技術開発面でも自信を持って提供できる製品を作ることに尽力していると仰っていました。


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(取材を受けてくださった中田社長)

 

また、カスタマイズパーツ部門を持つSPK株式会社グループとなったことをきっかけに、レーシングカーに使用される「TCL ADVANCE」という新たなブランドが生まれました。これまでの実践的な性能重視のJIS規格に準拠したものづくりだけでなく、更なる高品質を目指し、サーキットやスポーツ走行などの過酷な環境下でも高パフォーマンスが可能になる製品の開発、製造を進めていくそうです。

この「TCL ADVANCE」スタートに際し、昨年、富士スピードウェイにおいて、特殊ルールを用いて燃費効率を競う、『86/BRZ Fuji Green Cup』というレースで谷川油化興業が冠スポンサーを務めました。約40チームが参戦した大規模なレースで、谷川油化興業の社名と共に、TCL ADVANCEの認知度の向上も目指しています。

また、金沢区に所有する工場では、溶剤を精製する蒸留事業を営み、各種産業が溶剤をリサイクルして使用することを推進し、資源循環型社会への取組みに貢献しています。

 

【工場や研究室を見学して】

 インタビューの後、併設する工場と倉庫も見学させていただきました。

 工場ではブレーキフルードの配合や充填作業を行っていました。OEMメーカーとして、同じブレーキフルードでも顧客の細かなオーダーに応じているそうです。

 また、顧客のなかには自衛隊も含まれているそうで、谷川油化興業の製品の安全性の高さを実感しました。

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(工場見学の様子)


  また、研究室内も案内していただきました。谷川油化興業はJIS認証取得工場であり、ISO9001の認証も取得されておりますので、厳格な品質管理が行われていました。 また、近年増加しているハイブリット車や電気自動車などの次世代自動車に対応した製品の研究を進めているそうです。


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(研究室内の様子)

 

【取材を終えて】 

時代と共に車の特徴は変わっていきます。また、一般車とレースカーで求められているものも異なります。今回色々なお話を伺うなかで、そのような様々な顧客のニーズに応えながら安定的な経営を維持していくことはとても大変なことだと改めて実感しました。

そして、谷川油化興業のような老舗企業が、世界にも通用する技術をもって活躍していることは、地元にとってとても価値のあることだと思います。このような素晴らしい企業が地元にもあるということを、もっと多くの人たちに知ってもらいたいと思いました。


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(取材を受けて下さった皆様と、商科大記者)


★谷川油化興業株式会社 http://www.tanikawayuka.co.jp/index.html

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