地域産業研究所

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横浜商科大学の地域産業研究所です。

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2015年3月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、その後、様々な事業で協力しています。その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で工業会所属企業を紹介する記事を商科大の学生記者が担当しています。

今回は、鶴見区鶴見中央にある株式会社ウミヤマに伺いました。取材を担当したのは、高羽地域産業研究所研究員、学生スタッフ長田(経営情報学科3年)で、この記事は長田が担当しています。

【株式会社ウミヤマの沿革について】

株式会社ウミヤマは、建物解体工事の請負業・各種設備撤去工事を中心とした事業を行う企業です。1950(昭和25)年に創業し、当初は戸建て住宅の解体を行っていましたが、その後、公共施設等の大きな建物の解体を扱う会社となりました。鶴見に本社を移してから今年で20年になるそうです。最近では、地域住民から長年親しまれていた「鶴見会館」の解体工事を2011年に行うなど、首都圏各地の解体作業に携わっています。
 
CIMG8433-2.jpg(お話を伺った海山龍男代表取締役社長)

【株式会社ウミヤマの強み】

株式会社ウミヤマの強みは、豊富な経験と柔軟な対応力です。工事に必要な重機を10台自社で保有し、施工計画から産業廃棄物のリサイクルまで、解体に伴う一連の業務を一貫して担当しています。
 
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(重機の先に装着する巨大なアタッチメント)

【解体業という仕事】
解体業は、現場での作業だけではないそうです。施工計画書の作成・リスクアセスメントの実施・産業廃棄物の管理・リサイクルなども行っています。

★施工計画書の作成:解体工事を行う中で、どのように作業手順を実施するかをまとめます。早さだけでなく、コスト管理や安全性を両立した計画を作成します。

★リスクアセスメントの実施:解体業は、大小様々な危険と常に隣り合わせです。そのため仕事をする上での危険性の確認をし、排除するための計画を立てます。作業員のみでなく、周囲や通行人の方々への危険性も事前に明らかにすることで、安全第一の作業を進行できるようになります。

★産業廃棄物の管理:解体工事によって発生した産業廃棄物はしっかりと分別され、マニフェストによって5年間保管されます。しっかりと分別・管理することでコストも安くなり、産業廃棄物をリサイクルすることで、環境にも配慮しています。

こういった業務だけでなく、安全に対する日々の教育を大事にしているそうです。週に一度の朝礼では、1人ずつ現場であったヒヤリ・ハットなどを話すことで事例を共有し、安全に対する意識を高めているそうです。

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(解体現場の様子)

【社会貢献活動について】

 海山龍男社長は神奈川県建物解体業協会の理事も務められ、社会貢献活動にも積極的に携わっています。神奈川県の各地(小田原・厚木など)で行われる防災訓練には、解体業を代表して株式会社ウミヤマが参加しています。この防災訓練は、警察・消防・自衛隊・病院など約1万人もの規模で行われているそうです。解体業は、災害時、道路などに散乱した瓦礫を撤去しインフラを整備するという役割を担います。各市町村と協力して防災訓練を行うことによって、有事のときに自然に対応できるようになるそうです。

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(防災訓練の様子、前神奈川県知事・松沢成文氏に説明中の海山社長(左))

【解体業という業種への熱意】

建設工事を請け負う際には、建設業法に基づいた許可を得る必要があります。その建設業許可種目はこれまで28種目で、解体工事業は「とび・土木工事事業」に分類されていましたが、海山社長をはじめとする業界関係者の熱意と日々の活動の成果により、「解体工事業」という29番目の業種として独立することになったそうです。

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(取材の様子)

【取材を終えて】

海山社長のお話から、解体現場での作業だけでなく、下準備から解体後のリサイクルまでの一連の業務を非常に大切にされていることが感じられました。解体後の現場にはゴミ一つ残さないそうです。こういったことが顧客からの信頼を得ることにつながっているのだと感じました。

社長は「解体業は、スクラップ・アンド・ビルド(古い建物を壊し、新しい建物を造る)の過程の中で、新しい街づくりの下準備を行って顧客に引き渡す役目を担っている」とおっしゃっていました。新しい建物を建てるときには、古い建物を解体する必要があります。解体という仕事は、まさに未来づくりの基本を担う大事なものだということがわかりました。社長のお話はとても印象深く、自分が取材前にイメージしていた解体業の印象が大きく変わりました。

(取材担当・長田)

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