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鶴見区工業会取材①「旭平硝子株式会社」

2016年06月01日 16:26

20153月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりました。その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で、鶴見区工業会所属企業を紹介する記事を商科大が担当しています。今回は昨年度の116号、117号に続く3度目の取材となります。

 

1社目として、旭平硝子加工株式会社にお伺いしました。取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽康夫研究員、学生スタッフ久保優希(商学科2年)で、この記事は久保記者が担当しました。


CIMG4222-2.jpg【取材の様子。お話をしてくださった高山太治社長と

 大塚文男部長】

 


(旭平硝子加工株式会社の沿革について)


 1924(大正13)年、横浜市鶴見区に合資会社「平林硝子加工所」として創立し、旭硝子株式会社の協力工場として板硝子の摺り加工を始めました。1959(昭和34)に「旭平硝子加工株式会社」に社名を変更しています。

山形県米沢市の李山(すももやま)事業所、神奈川県愛甲郡の愛川工場といった拠点を増やしながら、92年培ってきたガラス精密加工技術をベースに、精密・高品質なガラス搬送ケースの製造販売・洗浄管理から物流支援サービスまで幅広く手掛けています。


李山事業所.jpg

【拠点の一つである李山事業所(山形県米沢市)。

物流・サービス拠点として顧客に提供しています。】

 


旭平硝子加工株式会社の主な事業の1つに、顧客の希望に合わせて製作するオーダーメイドのガラス搬送用ケースがあります。この事業では、ケースの製作だけでなく、洗浄まで手掛け、繰り返し使用できるようにサービスを提供されているそうです。

 

ケース.jpg

【オーダーメイドで製作するガラス搬送ケース】


ケース洗浄.jpg

【ガラス搬送ケースは、製作だけでなく洗浄サービスまで手掛けています。】

 

CIMG4212-2.jpg

【特殊加工を施した携帯電話用ガラスカバーなど、新しい分野も手掛けています。】

 



(会社の理念、社長の思い)


90年以上の安定した経営の秘訣をお聞きしたところ、代々伝わる「信頼、信義、信用」という哲学にあるということです。


CIMG4198-2.jpg

5代目高山太治社長】

 


そして、

90年以上続いてきた会社を後世の人々にも繋げていきたい」

「パートナーやお客様、従業員みんなから『いい会社』と言われたい」

というこの二つの想いも、5代目である高山太治社長が入社当時から貫いていることで、従業員の皆さんにも必ず伝えているそうです。そして、この理念をかなえるために重要視していることに「可視化」「共有化」「共通化」があります。


まず全従業員が様々なことを知れるように情報発信し、次にそれを各部門間で共有、その後に良いところは共通化し、どんどん使っていこう、という考えで、これを進めていけば、次は会社の強みになっていく(武器化)と考えているそうです。それが旭平硝子加工株式会社の90余年の歴史であり、今後対外的に見えるものにしていきたい、と高山社長は意気込みを語ってくださいました。


お客様から「選んでよかった」、従業員から「働いてよかった」、パートナーから「信頼、信義、信用のおける会社」、「携わってよかった」、と思っていただけるような会社にすることが、目標であるそうです。


CIMG4214-2.jpg

【高山社長による製品紹介】

 


 ("想い"へのこだわり)


今後就職活動を控えている学生としての立場から、「採用したい人材像」はどのようなものか尋ねた際、「とにかく想いを持っていること」とお答えいただいたのですが、この"想い"を大切にされていることは、取材の他の場面でも感じました。たとえば、会社では一年間のテーマを掲げ、それに沿って活動しているそうなのですが、今年のテーマは「熱い想いを持って積極、柔軟に対応すること」だそうです。どれだけ"想い"を大切にしているかが、ひしひしと伝わってきます。


CIMG4224-3.jpg

【お話を伺った高山社長と商科大学生記者】

 



(取材を終えて)


旭平硝子加工株式会社は、一言で表すと『非常にパワフルな会社』だと感じました。高山社長自身も大変アグレッシブな方で、 "旭平硝子加工株式会社への愛"を強く感じました。こうした点も社員の士気を高める一因なのではないかと思います。会社の発展のために、今後は『常に変化をキャッチアップしていきたい』とのことで、これまでの、「社会の変化→お客様の変化→それに応じて会社は何ができるか?」という考えも継続しつつ、規模が大きくない会社だからこそできる、能動的な活動をしていきたいとおっしゃっていました。今は様々な会社の元へ積極的に訪れるなど、『小回りを利かせて情報収集』しているそうです。


ガラスに特殊加工を施した最新の製品も実際に見せていただき、興味が深まった取材になりました。


取材を進める中で、大変魅力的な会社だと感じたのですが、世間的にあまり知られていないことはもったいないのではないかと思いました。会社を広くアピールしていかないのかお聞きしたところ、「声をかけていただいた際は積極的お受けするようにしているが、身の丈も考えてコントロールしながらやりたい。外部に目を向けすぎて内部のコンディションが崩れてしまっては元も子もないから、バランスをとりたい。」とのことでした。この謙虚さもまた、安定した経営が続いている一因なのかもしれません。私たちのこの取材が、もっとたくさんの方に知っていただくきっかけになれば幸いです。


最後に、旭平硝子加工株式会社はこの鶴見区を「ファミリー」だと考えているそうです。これからも、「鶴見の長老」として、さらに歴史を刻んでいってもらいたいと思いました。

 

【旭平硝子加工株式会社HPhttp://www.kyokuhei.co.jp/

【鶴見区工業会HPhttp://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/

 

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