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鶴見区工業会取材③「鶴見コンクリート株式会社」

2016年01月13日 10:36

2015年3月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりましたが、その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で、鶴見区工業会所属企業を紹介する記事を商科大で担当することになりました。今回は昨年10月に引き続き、2度目の取材となります。

3社目として、鶴見コンクリート株式会社にお伺いしました。取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽研究員、学生スタッフ鈴木敬浩(商学科4年)、金子真大(商学科3年)です。

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【取材の様子】

(会社の沿革について)
鶴見コンクリートは、今年創業90周年を迎える老舗企業です。10年前に3代目社長に就任した伊藤伸泰氏を筆頭に、「すぐれた技術・よい製品 ~生活と文化をつなぐツルミ~」を社是とし、主にコンクリート製品の製造、販売をしています。

(取り扱う製品について)
鶴見コンクリートの主力製品の一つに、「プレキャストボックスカルバート」というものがあります。ボックスカルバートは、写真のような箱形の構造物で、主に地中に埋設して、道路、水路、通信線等を収容します。これを用いることで、その上の土地の有効活用や、その上を走る道路の陥没を未然に防ぐことができます。敷設の際には、工事による交通渋滞を避けることの出来る、横引き工法を採用していることも特徴です。

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【プレキャストボックスカルバート】

(製法について)
私たちが想像するコンクリート製品と言えば、生のコンクリートを現場に持ち出して現場で製造し、構造物をつくるという工程がほとんどだと思います。しかしこの場合、コンクリートが固まるまでに時間がかかり、品質も統一されにくいそうです。この形態をとっている現場やコンクリート構造物が全体の87%であるのに対して、先に工場でコンクリート製品を製造し、現場に運んで提供するという形態が残りの13%であるそうです。

後者のやり方で製造するコンクリート製品をプレキャストコンクリート(Pre-cast:事前につくるという意味)と言い、鶴見コンクリートはこのプレキャストコンクリートを製造する会社だそうです。この形態をとることによって、工期を短縮し、品質の統一された製品を提供することができているということです。

(施工実績について)
天皇陛下が葉山の御用邸を行き来する際に利用する横浜新道脇の水路を初めてプレキャストで作ったのが、鶴見コンクリートだそうです。最近では、豊洲に移転する新東京中央卸売市場の連絡地下道や、鶴見小学校の遊水地工事も手掛けたそうです。

また、鶴見コンクリートが手掛けた宮城県岩沼市の地下式プレキャスト遊水地は、東日本大震災時にも、特に問題となりうる破損は見つからなかったそうです。お話を伺い、大変頑丈で安心できる製品であると思いました。

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【3代目社長の伊藤氏】

(仕事で心がけていることについて)
仕事をするうえで、伊藤氏がもっとも大事にしていることは、「安全第一」とのことでした。例えば工場内でつまずいて怪我をしたり、はしごから転落したりといった事故が起こらないように、安全対策には常に注意を払っているそうです。コンサルタントによる工場内の巡回も実施しているそうですが、安全のために最も大切なことは、一人一人が常に緊張感を持って仕事に取り組むことであるとおっしゃっていました。

そのほか、社内コミュニケーションに注力されており、各部長との打ち合わせを毎朝行うようにし、その中で「昨日あったこと」や「今日の予定」を共有することで、問題が起きたらすぐに対処できる体制を作っているとのことでした。

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【伊勢原工業内の様子】

鶴見コンクリートのホームページには、伊藤氏自身が手掛ける「社長ニュース」が掲載されています。このニュースでは、最近の工事や製品について、写真をたくさん用いてわかりやすく説明されており、営業担当者から顧客にも配布されているそうです。

(今後の展望について)
鶴見コンクリートは、地域密着で地元の市場に注視し、それぞれの地域に即したやり方で、営業活動を行っているそうです。営業担当の社員のなかには、自分の住んでいるエリアを担当している人もいるそうです。
伊藤氏は、今後も製品を広く使ってもらうために、会社として「営業力向上」「生産能力向上」「コスト削減」などに取り組んでいきたいということです。「品質と技術は負けないものがあるので、それをいかに伸ばして使っていくかを考えながらやっていきたい」とおっしゃっていました。

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【お話を伺った伊藤氏と、商科大スタッフ】

(取材を終えて)
今回は、普段の生活ではなかなか目にすることない製品を取り扱っている鶴見コンクリートに取材しました。道路や橋などのインフラの整備、遊水地工事など、仕事を通して地域の暮らしを守り、地域社会に大きく貢献していると感じました。私たちの快適で安全な生活は、そのような製品に支えられているのだと気づかされる取材となりました。

この記事は、学生スタッフ鈴木が執筆を担当しました。

※取材をまとめた記事は「鶴見区工業会会報」2月号に掲載予定です。

【鶴見コンクリート株式会社HPhttp://www.tsuru-con.co.jp/
【鶴見区工業会HPhttp://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/








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