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鶴見区工業会取材⑤「株式会社松尾工務店」

2015年10月07日 09:42

今年3月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりましたが、その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で、鶴見区工業会所属企業を紹介する記事を商科大で担当することになりました。


5社目として、株式会社松尾工務店にお伺いしました。

今回取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽康夫地域産業研究所研究員、商学科3年の林さんです。

株式会社松尾工務店は、1915(大正4)年創業の総合建築会社で、主に建築・土木の企画・設計・請負、マンション・戸建の分譲、リフォーム・リニューアルなどを手掛けています。

松尾工務店1.jpg
(お話をしてくださった松尾工務店の松尾社長、寺崎様、副島様)

<今年創業100年を迎えたことについて>
松尾工務店は、ちょうど今年創業100年を迎えられたそうです。
長く続く秘訣をお伺いしたところ、「義理」や「侠気」を大事にし、人に恥じないように仕事をしてきた結果だとのことでした。
たとえば、作ったものの品質保証期限は大体10年と考えられていますが、その期限を過ぎていても何かあれば無償で修理に応じるなど、作ったものに責任を持ち、真摯に取り組んでこられたそうです。
人為的なミスや天気などの外部要因で、瑕疵はどうしても防ぎきれないものだそうですが、そうしたミスが判明したとき、逃げたり、言い訳したりせず、責任を持って応じる、ということを続けてこられたそうです。
また、コストばかりを追い求めるのではなく、お客様に喜んでいただけるよう「いいもの」を提供しようと努力してきたことが、信頼を受けることにつながっているのだそうです。

<技術の継承について>
建設業に携わる職人の人材不足、技術力不足が深刻化する中、解散危機にあった職人の会社を子会社化するなど、技術がなくなってしまわないように取り組まれているそうです。また、外国人技能実習生の受入もされているそうです。

<社会貢献について>
社会貢献として最も重視していることは「いざというときに建設業として役立つ」ことだそうで、大雪や震災などで被害が出た時には、社員の安否確認を即座に行い、すぐに被害が出た先へ出動し、いち早く復旧をはかる体制を整えているそうです。
清掃活動などにも力を入れているそうですが、やはり本業での貢献が第一と考え、昨年大雪で被害が出た工場にもすぐに駆けつけ、復旧に取り組んだそうです。

(社員の安否確認については、阪神・淡路大震災以降20年間毎年必ず訓練をしているそうですが、東日本大震災のときに電話が通じないなどうまくいかない点があったことから、現在は一斉に安否確認ができるシステムを導入しているそうです。)

また、公共事業でなかなか採算的に厳しく手が上がらない福祉施設の事業なども、積極的に引き受けてこられたそうです。


<事業の継承について>
松尾社長は100年続く企業の8代目ということで、事業継承についてお考えをお聞きしました。
ご自身は直系ではない(娘婿)とのことでしたが、その前から直系にはこだわらずに継承されているそうです。
血の継承にも大事なところはあるが、心の継承がやはり大事で、
会社を存続させていくためには、会社を経営する力を持った者が中心にいることが大事なのではないか、とおっしゃっていました。


松尾工務店3.jpg
(取材の様子)

<最近のトピックス>
中国の大連市で、シニア向けマンションの企画業務を受注されたそうで、現在も中国から「日式」の提案をしてくれないか、という相談を受けているそうです。

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(お話を伺った松尾社長と本学学生記者)


<取材後の感想>
★学生記者林さん
お話を伺う中で、技術力の継承や、「恥じない」「逃げない」経営をされていることなどが、「いい仕事」を提供することにつながり、それがお客様の喜びや、さらにお客様からの信頼を得ることにつながっていく、ということがわかりました。
東日本大震災の際は、いち早く会社の備蓄品や経営しているコンビニエンスストアの商品を帰宅困難者に提供されたそうです。


※取材をまとめた記事は「鶴見区工業会会報」10月号に掲載予定です。

【株式会社松尾工務店HP】http://www.matsuo-komuten.co.jp/
【鶴見区工業会HP】http://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/

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