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  昨年3月、本学は鶴見区と包括連携協定を締結し、様々な事業で協力していくこととなりました。その一環として、「鶴見区工業会会報」の中の鶴見区工業会所属企業をご紹介する「会員コーナー」という記事を、昨年10月号より本学が担当しています。

  このたび、新たに取材した6社の紹介記事が掲載された「鶴見区工業会会報第119号」が届きました!今回は、学生記者3名が取材を担当しています。

 会員限定誌のため、webでは中身を公開できませんが、ご覧になりたい方は図書館までお越しください。


鶴見区工業会会報第119号.jpg

 

 尚、取材の様子は以下のブログ記事でもご覧いただけます。

 http://www.shodai.ac.jp/blog/regional/2016/06/

 

 鶴見区工業会

 http://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/

20153月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりましたが、その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で工業会所属企業を紹介する記事を商科大が担当することになりました。今回は昨年度の116号、117118に続く4度目の取材となります。


6社目として、株式会社飯島製作所に伺いました。取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽研究員、学生スタッフ金子商学科4年)です。


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(取材の様子)

 

 【株式会社飯島製作所の沿革について】


 1947(昭和16)年5月に鶴見区小野町にて創業した株式会社飯島製作所は、動力のない、人力によるプレス機でモノづくりを始めました。現在は金型製作からプレス板金加工、各種表面処理加工、組立作業と幅広い業務を行っています。そして、受注型企業として、試作製品一つの加工から、最大10万個の量産まで可能であることを強みとしています。プレス加工と、板金加工のどちらも出来るという企業は珍しいそうで、顧客の求めている品質を維持し、提供できるという技術力の高さを感じました。


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(お話をお伺いした取締役福田経営統括事業部長、下嶋業務部長)


 

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(お話を伺った取締役福田製造部長)

 

 1973年には、現在も取引の7割を占めていると言う日立製作所のメイン工場に近い、岐阜県美濃加茂市に工場を新設しました。当時、日立製作所の協力工場として、テレビの部品供給に携わっていたそうです。その後、時代と共にテレビ部品の海外生産が増えたことにより、記憶装置の受注が増えていったそうです。ハードディスクからフラッシュメモリーへの転換や、製品のコンパクト化が進んだことなどを受けて、受注も多様化しているとのことでした。


 1968年には、神奈川県知事より労務管理の近代化を推進し、模範優良工場として表彰されています。また、1976年には、中小企業庁より7期連続合理化モデル工場に指定されました。


 

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(完成した金属部品)

 

【鶴見区との関わり合いについて】


 株式会社飯島製作所は社会的貢献の資格認証をしており、下野谷町における災害発生時の消防応援協力をしています。近隣の住民との関わりをさらに強くする意味合いも兼ねているそうです。また、工場から出る作業音などの騒音に関しては、近隣の住民に迷惑をかけないよう心掛けているとおしゃっていました。

鶴見区周辺の同業他社と提携し、モノづくりのネットワークも確立しているそうです。

 

【工場見学について】


 工場内の見学もさせていただきました。四階建ての建物で各フロア作業工程が異なっており、効率的に作業ができる構造であると感じました。部品の梱包から細かな部品の取り付け、プレス機による作業の様子などを拝見しました。


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CIMG5639 - コピー.JPG 工場内は想像していたものとは違い、綺麗に整理整頓されており、作業がしやすいよう配慮されていると感じました。他にも、非常に細かな部品を多く取り扱っており、従業員の方々の高い技術力に、非常に感銘を受けました。


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CIMG5694 - コピー.JPG(色々な機械を見せていただきました)

 


【取材を終えて】


 今回の取材で、工場内をとても丁寧にご案内いただいたことは、非常に貴重な体験でした。また、取り扱う機械や製造する金属製品の多さに、株式会社飯島製作所の持つ専門性の高さを実感しました。このような技術が、後々にも引き継がれていってほしいと思います。

そして、社会貢献のために災害時の消防協力活動に積極的に行うことや、同業他社とのコミュニティーを築きものづくりのネットワークがあることなど、鶴見区での関わり合いを非常に大事にしている企業であると感じました。

 

CIMG5678 - コピー.JPG(工場内で、学生スタッフと取締役福田製造部長)


【飯島製作所株式会社HPhttp://iijima-ss.com/prof.html

【鶴見区工業会HP】 http://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/



20153月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりましたが、その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で工業会所属企業を紹介する記事を商科大が担当することになりました。今回は昨年度の116号、117118に続く4度目の取材となります。


5社目として日総ブレイン株式会社に伺いました。取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽研究員、学生スタッフ久保優希商学科2年)です。

 


【日総ブレイン株式会社の沿革、概要について】


1986(昭和61)年3月、日総工産株式会社をはじめとする日総グループの一企業として設立された事務系の人材派遣会社です。派遣法が施工された年に誕生した、神奈川県で最も古い派遣会社になります。20165月からは首都圏の営業機能を横浜に集約し、地域に密着した人材サービス会社として活躍されています。


CIMG5472 - コピー.JPG(取材の様子)

 

 登録者の9割が女性で、OA事務などの事務系の仕事を中心に紹介しています。人材派遣はまず派遣を希望する方を登録しますが、日総ブレインではこの登録の過程を重視し、時間をかけて行っているそうです。スキルやキャリアをヒアリングし、どのようなことがしたいのかなどじっくりカウンセリングを行ったうえでコーディネートするそうです。


CIMG5480-2 - コピー.jpg(取材の様子)

 


【大切にされていること】


日総ブレインのコーポレートメッセージは、『いつも「ありがとう!」のとなりに。』というものです。ありがとう、は一人では生まれないもので、相手があって初めて、"感謝の気持ち"や"喜び"などの感情が生まれ言葉になるものです。『派遣先の企業の皆様』『派遣スタッフ・登録者の皆様』『日総ブレインの社員』三者間で「ありがとう」の声をいただけるサービスをしていこう、仕事をする喜びをみんなで分かち合おう、という考えのもと、このポリシーを大切に経営されているそうです。


また、清水智華子社長は「地域貢献」をとても大切にされています。今年から横浜に機能を集中させた理由をお聞きしてみると、「地元にもっと特化したい!という思いからです。やはりマーケットは東京の方が大きいですが、日総ブレインは横浜で生まれ、横浜に育てられてきたという感謝の気持ちがあります。それなのにまだ横浜でやり切れていないことがたくさんあります。」とおっしゃっていました。このため、節目である30周年を機に横浜エリアに特化した事業展開に踏み出したのだそうです。エリアを広げるとどうしてもサービスが薄まってしまうこともあり、徹底できるよう横浜エリア内を点で攻めていこうと考えているそうです。


CIMG5475-2 - コピー.jpg(清水智華子社長)

 


【力を入れていること】


日総ブレインでは、教育に力を入れているそうです。派遣スタッフに対しては派遣法で義務付けられた教育時間がありますが、それとは別に、派遣先での就業が始まった後もスキルを高める教育を行っています。また、仕事と派遣スタッフを結びつける「コーディネーター」という専門社員がいます。就業が決まらない場合もさまざまな支援をされているそうです。


また、就業後の派遣スタッフの定着にも力を入れており、不安や困っていることなどがないか定期的にコミュニケーションをはかり、安心して働くことができるようフォローを行っています。お話をお聞きしていると、ケアが隅々まで行き届いた会社だと感じるのですが、清水社長は「もっともっとやっていかなければいけない」とおっしゃっていて、日々、さらなる向上を目指しているそうです。


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(お話をうかがった清水社長、広報の松本様、宗形様)

 


【社会問題への取り組み】


今期特に力を入れているテーマが、横浜市の課題「男女共同参画」にフォーカスした「主婦層の社会参加」です。横浜市には能力を持ちながらも働きに出ていない女性が多くいるそうで、そういった方々に社会に出て活躍してもらう後押しをするための取り組みです。このためにまず自社内で体制を整え、週23日の勤労や1016時などの時短勤務など"ワークシェア"の体制をつくりあげ、これらの営業面にも力を注いでいます。主婦層は最初から正社員でフル勤務となると厳しいところがあるので、まずは社会で仕事するという生活の流れを作っておき、子供の手が離れたらフル勤務できるようバックアップしていくことを目指されているのだそうです。


また、女性が活躍するための課題の一つである「出産後も仕事を続けるロールモデルの確立」に取り組んでいて、自社内からまず実践されています。産休育休の取得率は100%だそうです。制度を使うのが当たり前、という風潮を作り出すことが大切だそうで、このような「お互い様」からくる、制度を使いやすい空気、出産しても仕事を続けやすい空気がもっと社会に浸透していけばいいな、と思いました。


「"お母さん"のニーズに応えて足を一歩踏み出せる後押しをしていきたい。」と語る清水社長。ご自身も子育てしながら資格を取って働いてきたからこそわかる、清水社長ならではの取り組みは、きっと世の中の女性たちに大変歓迎されるものだと思いました。


CIMG5490-2 - コピー.jpg(清水社長と久保記者)


 

【まとめ~ビジネスを通して社会や地域に貢献~】


 社長をはじめ従業員の皆さんがいきいきと輝いている会社です。清水社長は、派遣スタッフとして働く方に「ここにしてよかったな」と思っていただけるような会社にしていきたい、と目標を語ってくださいました。


 女性がもっと社会に出て活躍するようになれば地域や経済もより活性化することから、女性の社会進出をサポートするという日総ブレインのビジネスそのものが社会貢献になっています。今後は『横浜で働きたい人すべてをサポート』ができるよう、さらに体制を整えていきたいとのことでした。

今回取材をさせていただいた私から見ても非常にあこがれる、輝きがあるとても素敵な会社でした。

 

【日総ブレイン株式会社HP】 https://www.nsbrain.jp/

【鶴見区工業会HPhttp://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/


20153月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりましたが、その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で工業会所属企業を紹介する記事を商科大が担当することになりました。今回は昨年度の116号、117118に続く4度目の取材となります。

4社目として、寛政鉄工株式会社に伺いました。取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽研究員、学生スタッフ久保優希商学科2年)です。


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(取材の様子)

 


【寛政鉄工株式会社の沿革、概要】


 1937(昭和12年)に個人事業として開業、3年後の1940(昭和15)年「合資会社寛政鉄工所」として鶴見区寛政町にある寛政中学校の横に法人として設立されました(2006(平成18)年「寛政鉄工株式会社」に組織変更)。それ以来富士電機製造株式会社や日立造船株式会社の協力会社として、水力発電設備・配電盤等の製作、製缶事業を行ってきました。2000(平成12)年に将来を見越した路線変更を行い、"現地工事"に着手し始め、下水処理場の設備の施工を専門的に行うようになりました。


プラント設備機器の設計・製作、現地での据付・配管工事といった、プラント設備工事のほぼすべての工程を自社で行っています。汚泥処理とは、下水処理の過程で発生した汚泥を、粘土のような固形物と水分に分ける処理のことです。寛政鉄工は、下水処理の工程でもとりわけ"汚泥濃縮・汚泥脱水"という汚泥処理部門を得意としています。


現在は、主に日本で最先端の下水処理技術を誇る『南部スラッジプラント(城南島)』『東部スラッジプラント(葛西)』の新規設備工事、既設設備の補修を行っています。


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(小澤浩一代表取締役)

 


【業務内容について】


 寛政鉄鋼の業務内容は、主に「現場工事」と「工場製作」です。「現場工事」では、遠心分離機メーカーの濃縮機・脱水機という機械を中心に各種処理を行う機器据付工事・配管工事、現在稼働中の設備で不具合が生じている機械・配管の修理・交換、現場では修理できない機器を工場に持ち出しての修理、その他機械メンテナンスや配管工事を行っています。

「工場製作」では、ダンパー・スクリュウコンベヤなど機器の設計から製作までを行っています。ダンパーに関しては、小型化を行うために試作を繰り返し、気密性・小型化に関して特許を取得されているそうです。また、スクリュウコンベヤに関しては回転部の水密性を高めた製品を設計・製作しています。その他、各種機器の架台等の設計・製作も行っています。

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(汚泥除砂機コンベヤ)

 

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(個液分離ダンパー外観)

 

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(個液分離ダンパー内部)

 


【寛政鉄工株式会社の強み】


 今、プラント設備の工事現場は細分化されています。そのような中、設計から設置までほぼすべての工程を自社内で完結できることは、品質・時間短縮・責任面・事故予防の観点から見ても大変好ましく、お客様から高い評価を得ています。

 

 また注文を受けた際、要望されたものをそのまま作るだけでなく、アイディアをプラスする、ということをよく行うそうです。業界では珍しいことで、これがお客様には大変喜ばれており、そこから新しいお仕事につながったりもするのだとか。相手のことを考える心が寛政鉄工の強みであると感じました。


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(取材の様子)

 


【求める人材】


 現場の人に求めるのは、率直に言うと『話を聞き、理解し、行動に移せる』ということだそうです。機械製造や設備工事という仕事は、ちょっとした油断が事故につながり、命を落としてしまう危険性もあるそうです。そのため、まずは「聞く姿勢」を大切にしています。そういった方針が徹底され、創業以来80年近くの歴史の中で、今まで事故はゼロとのことです。会社の方針を従業員皆が実践している職場であると感じました。


 管理する立場についても、「会話力」を求めているといいます。お客様から求められている事を的確に理解し、仕事をするグループ全員が同じ方向に向かってスムーズに仕事を進める基本と。また、コミュニケーション不足から作業員に怪我をさせたりする可能性もあります。ほとんどが中途入社だそうですが、入社後の教育をしっかりと行うようにされているそうです。


 また若い人材を多くスカウトし、組織内で競争を行わせ積極的な技術の向上を促したり、十分力がついた者には将来の独立を支援したりと、次世代の育成にかなり力を入れていることがうかがえました。『学ぶために働く』ことができる、大変すばらしい職場です。


【社長が大切にされていること】


 寛政鉄工には、

「1.一歩先の技術で

 2.一歩先のアイディアで

 3.一歩先の正確さで

 4.お客様に喜ばれる良質な製品を納める」

という経営ポリシーがあります。


このポリシーが形骸化せず、実際に現場で実践されていました。製品にもそれが表れています。3代目である小澤代表取締役は、「この業界で80年以上続いてきたのは先代が間違っていなかったからで、尊敬している。意見が先代と違っても、"なぜ違う意見が出るのだろう"と考えるようにしている。」とおっしゃっていました。


「お客さんあってのうち、従業員あっての会社。だから上にも下にも目を向けるようにしている。」こちらも小澤代表取締役のお言葉です。お客様はもちろん従業員のことも真摯に考える、この全ての人に対して真剣な姿勢はまさに『人のための会社』だと、感動しました!

 

【まとめ】


 寛政鉄工株式会社は、「仕事の前に、人」という小澤代表取締役のお言葉通り、大変人情味あふれるあたたかい会社でした。


 後についてお聞きしたところ、実は会社をこれ以上大きくする気はあまりないそうです。というのも、お客様からの声がストレートに社長の耳に入り、それを従業員に忠実に伝えることで、求めるものをそのまま提供する、ということを大切にしてらっしゃるため。そのサイクルを回すには、今の大きさが最適なのだとか。「これ以上になると、どうしてもお客様に満足してもらえない部分が出てくる。」この言葉から、売上や利益よりも、まず『お客様の満足』を何よりも重視していることがひしひしと伝わってきます。


 BtoBの企業はあまり消費者に知られる機会がありませんが、寛政鉄工は私たちのライフラインを支えてくださっている会社で、こんなにも人のことを考えている素敵な会社だということを、多くの人に知っていただければ幸いです。

 


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(小澤代表取締役と久保記者)


【鶴見区工業会HPhttp://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/

20153月に鶴見区と本学は「包括連携協定」を締結し、様々な事業で協力していくことになりましたが、その一環として、「鶴見区工業会」が発行する「鶴見区工業会会報」の中で工業会所属企業を紹介する記事を商科大が担当することになりました。今回は昨年度の116号、117118に続く4度目の取材となります。


3社目として、井上鋼材株式会社に伺いました。取材を担当するのは、小林二三夫地域産業研究所所長、高羽研究員、学生スタッフ金子真大商学科4年)です。


CIMG5436 - コピー.JPG(取材の様子)


CIMG5432-2 - コピー.jpg(お話を伺った井上孝一代表取締役社長(右)、佐藤栄次取締役(左))




【井上鋼材株式会社の沿革】



 井上鋼材株式会社は1926(大正15)年に横浜市中区で金物屋として開業し、1946(昭和21)年に鶴見区へ移転、今年で創業90周年を迎えました。鉄鋼メーカーの生産が多品種化したことに伴い、現在は、土木、建築、電気、通信、産業機械、建設機械、自動車、造船等、あらゆる用途の鋼材を取り扱う「鋼材の総合商社」になっています。また、鋼材の加工、鉄骨工事、土木建材製品の販売及び施工等も手掛けています。さらに、多角化経営の一環として書店「BOOK PORT」の運営も手掛けています。


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(平塚工場)



【主力商品のひとつである、ダンプカー用泥落装置「スパッツ」】



 井上鋼材株式会社は、建築現場に出入りするダンプカーのタイヤに付着した泥が付近の路面を汚し、その粉塵が周辺の環境に及ぼす悪影響の改善に着目し、ダンプカー用泥落装置を開発しました(1979(昭和54)年1号機完成、名称「スパッツ」)。井上鋼材では全国9拠点に在庫をそろえて「スパッツ」のレンタル・販売を行っています。現在では「スパッツ」がダンプカー用泥落装置の通称となっており、大規模な現場では必ずと言っていいほど使用されているそうです。


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(ダンプカー用泥落装置「スパッツ」)



【書店「BOOK PORT」の運営】


 鋼材を主に取り扱う会社が、なぜ書店経営を始めたのかお聞きしたところ、本社敷地内の倉庫だった土地の活用を社内で協議した際、当時出店が相次いでいた「郊外型の書店」が採用されたのだそうです(1987(昭和62)~、現在6店舗)。当初は畑違いの書店経営に非常に苦労されたそうですが、立地や時代のニーズに恵まれ経営がうまくいったといいます。また、「書店」という存在は地域から歓迎されるものだということを出店の際に実感されたそうで、今後も地域のニーズに合わせた書店経営を続けていきたいとおっしゃっていました。


BOOKPORT鶴見店 - コピー.jpg(「BOOK PORT」の店内)



【経営の秘訣について】


 経営の秘訣を伺ったところ、「お客様第一主義」ということと、売上に応じた報酬金制度等で社員のやる気を引き出すことだとおっしゃっていました。月毎に目標を立て、それを目指して事業チームで努力し、達成すれば報奨金が出される、という仕組みが、社員のモチベーションを引き出しているそうです。


また、お話を伺う中で、井上鋼材株式会社は、風通しの良い、働きやすい企業だと感じました。たとえば、取材当日は2014(平成26)年に完成したばかりの本社新社屋でお話を伺いましたが、その社屋は若手社員の声を積極的に取り入れて働きやすい環境を目指したものだそうです。5月には創業90周年迎えたことを記念してハワイへの社員旅行を企画し、どうしても仕事の都合で参加できない社員以外はほぼ全員参加したそうです。こういった「働きやすい環境」や「風通しの良さ」も、90年もの長い歴史を支える秘訣なのではないかと感じました。


本社2 - コピー.jpg(本社ビル)



【鶴見区との関わりについて】


井上鋼材株式会社は、横浜で創業して以来90年に渡って地域に根差したビジネスを行っています。書店「BOOK PORT」店舗では、地域特性に即したラインナップを取り揃え、子供向けのイベントを開催するなど様々な情報発信も行っているそうです。地元で開催されるイベント行事に「BOOK PORT」名義で寄付を行うこともあるそうです。



【取材を通して】


井上代表取締役社長は取材の中で、「時代に合わせて経営を柔軟に変えていく」と口にされていました。90年もの長い間安定して経営が続いてきた秘訣は、こういうところにあると感じました。また、お客様を大事にするのはもちろん、風通しの良い社風やモチベーションを高める報奨制度の採用、働きやすい職場環境を整えるなど、従業員も大切にしている点が、大変すばらしい企業であると感じました。


CIMG5438-2 - コピー.jpg(井上代表取締役と金子記者)

 

【井上鋼材株式会社HPhttp://www.inoue-kouzai.co.jp/

【鶴見区工業会HPhttp://tsurumiku-kougyo.sakura.ne.jp/

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